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京表具を学ぶ~春の水明セミナー~
2025年3月31日
3月30日
春の水明セミナーの幕開けは、京表具師井上利彦(井上光薫堂)さんを講師にお迎えしての
文化講座「京表具をまなぶ」でした。
一日通しの講座で、自分の作品をおしゃれなミニ屛風に仕立てます。
午前中はあらかじめ持ってこられた作品の裏打ちです。
小さな作品とはいえ、霧吹きで墨がにじんだり、しわが寄って先生に助けをもとめたり・・・
今回は急遽リバーシブルの屏風にするため、はぎれにも裏打ちしました。
さて、午後からは屏風の仕立てです。まず2枚の板に蝶番をつけます。
和紙で交互に糊付けして表と裏が 360° 開く「紙蝶番」という仕組みを学びます。
この仕組みを紙でするのはわが国独自の方法で、中国の方も驚かれるらしいです。
200年も長持ちする和紙の耐久性にもおどろきです。
慎重に糊付けする参加者(紙蝶番)
ノリが乾く間には、いろいろな言葉や材料について説明を受け、「京表具」のすばらしさを再認識しました。
私たちにとって、表具は自分の作品をいかにかっこよく見せるかということです。
何世代にもわたって受け継がれた伝統の技術と材料をつかって、自分の書作品をかっこよくアレンジ。
参加者のみなさんは大満足の一日でした。
裏も表もかっこよくなりました
堀 翠恵
新規事業あれこれ
2025年3月30日
こんにちは 水明事務局です。
年度末を迎え、水明会館のある七条川端のあたりも桜が咲き始めてきました。
さて、皆さまもご存じの通り、少子高齢時代の水明書道会をとりまく環境は、このところの物価高騰などもあり、ますます厳しくなってきています。
そんな中で当会は少しでも皆様のお役に立てるよう、会員や各塾の先生方、また購読者へのサービスの質を落とさぬようにさまざまの工夫や事務の効率化をはかってまいりました。
そのサービスの一つが、水明誌でもお知らせしておりますような、ホームページを活用した支部支援です。
なかでも水明ホームページ上にご自分の塾の紹介ページが作れるサービスは、「水明のホームページを見て新しい生徒が来られた」との嬉しい報告を何件もいただいております。ぜひとも生徒さんを教えておられる先生方はホームページへの支部登録をおすませください。(詳細は水明誌「支部支援だより」でご確認ください)
そして一方で、今後はインターネットによる情報発信を進めて、情報伝達をスピード化する、またメール等で会員へ積極的に情報を提供していこうとしています。
今年度少しずつですが、以前の方法と並行しながらいろいろなことを前に進めてまいります。
なにとぞご協力をお願いいたします。
さて
この新しい試みをサポートしてくださる会社、トライソリューションさんに事業部長、広報担当とともに打ち合わせに行ってまいりました。トライソリューションさんには以前からホームページの管理をお願いしておりますが、先日は事務所に入ったら大きなモニターに映し出される色とりどりの素敵な絵画が目に留まりました。
それは、ご自身も車いすを使用されているトライソリューションの辻本代表が、「みらいの森 I-ART」と題する障害者の芸術活動を応援するプロジェクトを展開されていて、ネットワークを作っていろいろな支援をしたり、支援してくださる人を募集しておられます。
「みらいの森 I-ART」プロジェクト 今後はぜひ書道分野の芸術活動をも、とのことでした。
私たちも微力ではありますが、みらいの森の住民登録をしてきました!
詳細は:「みらいの森 I-ART」
事務局 堀翠恵
パソコン・スマホ スキルアップセミナー
2025年3月9日
3月5日、水明会館で外部講師によるパソコン・スマホのスキルアップセミナーが開催されました。
一昨年より隔月でオンラインでの授業のやり方など書道教室でいかせる色々な使い方を教えていただいていたのですが、それぞれのスキルの差や、知りたいこと、困っていることを個人的に指導して欲しいという要望にお応えして、今年度から、個人相談という新しいスタイルが加わりました。
セミナー参加者で希望する方に、30分1000円(非会員は1500円)の個人指導で、知りたいこと困っていることに講師が丁寧に答え教えて下さいます。
個人指導を受けられた方からの感想です。
「スマホは日々使っているものの、改めて今更聞けないフェィスブックの搭載の仕方や見方。以前教室で教えて貰ったけれど忘れてしまった操作。一番は1ヵ月メールを受信できずに困っていたことが解消。1回では忘れるので、覚えるまで丁寧に教えて貰いました。携帯ショップは予約が面倒なので困っていました。いま自分が知りたいことに絞れるので助かりました。今後は生徒さんへの連絡やSNSを使った生徒募集をやってみます。」
そして本日、参加者全員に教えていただいたのは「Chat GPT]の使い方です。対話形式でAIが質問に答えてくれます。
早速、「書道展での展示の仕方」「文字が上手くなるには」などを質問してみて、「なかなかええ答えするね」と納得したり今気になっていることなどを質問をされていました。
個人相談なしの参加でもお互いに情報を交換したりして有意義な時間を共有できます。
次は5月7日です。
この機会にぜひ是非ご参加下さい。そして教室運営や生徒拡大にいかしていただきたいと思っています。
広報担当 山根青坡
「うたごよみ」によせて その2「梅」
2025年3月3日
「松」「竹」、その次はやはり「梅」でした。予想通りでしたね。
梅は、春の到来を象徴する花として、古来より愛されてきました。
ちょうど、水明誌2月号の「条幅研究 かな部」のA課題が、「大空は梅のにほひに霞みつつ曇りも果てぬ春の夜の月」
で藤原定家の歌でした。
この歌のかな創作では、「にほひ」の連綿表現に苦労されたのでは、と思います。歌の意味としても「にほひ」がキーポイントのようです。
そして、冷泉家のホームページの「文庫がたり・やまと歌がたり 第四歌」にもあるように、この歌も「素晴らしい大嘘?のお話の歌」かな、と感じます。
「大空」が「梅の香り」で霞むかな?と疑問ですね(笑)。この歌は、新古今和歌集 巻1春歌上にあり、同じ新古今和歌集の大江千里の下記の歌を本歌としています。
「照りもせず曇りもはてぬ春の夜の朧月夜にしくものぞなき」
(大意:さわやかに照るのでもなく、といって全く曇ってしまうのでもない、春の夜のおぼろにかすむ月の美しさに及ぶものはない)
大江千里の歌は、視覚だけでとらえていますが、藤原定家の方は、「にほひ」を詠みこんで臭覚を加味しています。この「梅のにほひ」を取り合わせることによって、よりあでやかで美しい夜を演出することに成功しています。「梅の香り」には、「香を焚きしめた異性」を想うという「恋こごろ」を歌っているとも考えられるようです。恋を連想することにより、梅の香りがより魅力的なものになる訳です。
現在、掲載中の「臨書講座かな」の「関戸本古今集」は、古今集を書写したものです。その中に次の歌があり、筆致もすばらしいですが、歌の内容も実に艶やかです。
春の夜の やみはあやなし 梅の花 色こそ見えね かやはかくるる
(古今・春上・四一・凡河内躬恒)
【現代語訳】(闇とはあらゆるものをすっぽりと隠すものだが)春の夜の闇はどうも筋の通らないことをしている。梅の花の、色こそ見えはしないが、その香は隠すことはできないから。
春の夜の闇に漂う梅の香りを着物に香をたきしめた女性に見立てていて、上品さが光る一首です。
京都には、梅の名所がたくさんあります。私のおすすめは、北野天満宮はもちろんですが、京都御苑(御所)の梅園です。無料ですので、何度も訪れられます。
平日に行くと幼稚園の園児が遊んでいて、心和む光景です。
その他、小さなお寺や神社の境内、民家の庭先で梅を見ると、春が来たなあと嬉しくなります。
今年の梅は、二月の寒気が影響して遅いようですが、色々な和歌を思い出しながら、梅を観賞し楽しんでみてください。さて、最後に。花より団子派の私としては、虎屋の羊羹の「夜の梅」を思い出します。
この羊羹も実に風流で上品。 羊羹の切り口にのぞく小豆を、夜の闇の中で咲く梅の花に見立てて命名されたそう。さてさて、この梅は、白梅か紅梅のどちらでしょう?2025年3月 編集部 北川詩雪
第18回 墨聚展 会場風景
2025年3月3日
搬入から展覧会中の会場風景をYouTubeアップしました